1 シーズン
296 エピソード
一休さん
小松天皇の皇子である千菊丸は、母と別れて安国寺の小僧、一休として修行の道に入った。毎朝日の出前に叩き起こされ、厳しい修行に泣きべそをかき、お母さんが恋しくても、夕焼けの空に「母上様」と呼んでみるしか出来ない。ある日一休さんは、町の中へ入る橋のたもとで、物乞いの少年が京の町の中にいる母親に会いに行きたい、と必死に頼んでいる所に出くわす。ところが橋の札には「このはしをわたるべからず」と書いてある。戦乱に家を焼かれ、物乞いになった者を京の町へ入ることを禁止した札だ。何と一休さん、それを知りながら、少年と橋を堂々と渡ってしまう。はてはて、どうしてそんなことしたの?とんち小僧一休さんの、愉快で痛快なお話です。