悪魔の手毬唄
不気味にうなり響くあの旋律は死の予告か!
横溝正史の同名小説を「ひばり民謡の旅 べらんめえ芸者佐渡へ行く」の渡辺邦男脚本・監督により映画化。共同脚本は「維新の篝火」の結束信二。撮影は「ひばり民謡の旅 べらんめえ芸者佐渡へ行く」の渡辺孝、音楽は「新黄金孔雀城 七人の騎士」シリーズの山田栄一が担当した。原作を大きく逸脱したストーリー、スポーツカーを駆り美人秘書を従える金田一耕助と、異色の内容となっている。 人気歌手の和泉須磨子が鬼首町鬼塚村に里帰りする途中で何者かに惨殺される事件が発生。死体の横にあるラジオからは彼女の新曲「鬼首村手毬唄」が流れていた。鬼首町警察の磯川警部らが事件を担当することになり、名探偵として知られる金田一耕助も温泉宿に泊まり調査を開始する。須磨子の生家である仁礼家は鬼塚一の富豪だったが、当主の剛造はなぜか手毬唄に怯えていた。剛造の長男の源一郎と次女の里子は、半年前に剛造のもとに届いた脅迫状が須磨子の死と関係があるとにらむが、その源一郎は直後に死体で発見されてしまう。金田一耕助はそれが他殺であることを見破るが、村のお告げ婆から湯治客の放庵が村の暗い過去を知っていると教えられるのだった。